何故、ぎっくり腰は何回も繰り返すのか その対処と予防について

健康・予防

ぎっくり腰とは

「ぎっくり腰」という名前を聞いたことがあるかと思いますが、また、過去にぎっくり腰になって痛くてたまらない日々もあると思います。正式には『急性腰痛症』といいます。

前触れもなく突然激痛が走ることから、欧米では魔女の仕業だと考えられていたこともあり、「魔女の一撃」と呼ばれることもあります。

ぎっくり腰の原因

ぎっくり腰は筋肉・筋膜きんまく(筋肉を包むタンパク質の線維でできた伸縮性のある薄い膜のことをいいます。)靭帯じんたいの損傷や関節が捻挫した状態のことをいいますが、明確な原因はわかっていません。

一説には「仙腸関節せんちょうかんせつの動きすぎ」により発生しているのではないかと考えられています。
仙腸関節とは、背骨の一番下にある仙骨と骨盤の腸骨とが連結している部分にある関節を指します。

この仙腸関節はわずかに動きはするものの、基本的にはほぼ可動しない関節です。
この部位が何かの拍子で大きく動くことでぎっくり腰が発生するのではないかといわれています。

ぎっくり腰になるのはなぜ?

 

重たい荷物を持ち上げた瞬間にグキッ・・・」

朝、顔を洗っていたらあぁぁ・・・」

何かを取ろうとしゃがんだら突然あぁぁ・・・」

長時間運転で車から降りたとたんあぁぁ・・・・」

など、ぎっくり腰は日常生活にて突然訪れます。

実は、ぎっくり腰は「”急性”腰痛」といわれていますが、その裏には「筋肉の”慢性”疲労」を抱えている方が多いとされています。

そしてある時に、負担のキャパシティがオーバーしたタイミングとが重なって、ぎっくり腰となってしまうこともあります。

ぎっくり腰にはいろいろな要因があるんので列挙しました。

筋肉の疲れ

長時間同じ姿勢でいたり、運動不足の人は筋肉が疲労していることが多いので注意が必要です。

身体の冷え

身体が冷えると血管も細くなり、十分な栄養素を血液に届けることができなくなってしまうことです。

特に冬の寒い時期は身体が冷えやすいため、血管自体も収縮してしまいます。

 

心理的なストレス

近年では心理的なストレスがぎっくり腰の引き金になっているともいわれています。
人間関係がギクシャクしたり、不安や抑うつ傾向にある方はぎっくり腰になりやすいと言われています。

内臓の疲れ

内臓にストレスがかかると、それを何とかして守るために、腰の筋肉が緊張し始めます。
筋肉が対応できる伸縮速度やタイミングが普段の動きと少しずれるとぎっくり腰が発症しやすくなります。

【ぎっくり腰になってしまったら】

ぎっくり腰は激しい痛みを伴うことが多くつらい症状ですが、多くの場合1〜2週間ほどで痛みは収まり自然と回復に向かいます。

傷みが我慢できない場合は、やはり接骨院をおすすめします。レントゲン検査で骨に異常が無い場合は、痛み止めの薬と湿布を貰い安静にしていると治ります。

 

癖になりやすいぎっくり腰の原因

座り仕事や立ち仕事、細かい作業などで長時間同じ姿勢でいる方や、猫背の方は要注意ですね、このような状態は、腰にかたよった負荷がかかって腰椎を損傷しやすくなります。

また、熱心に運動する人では、筋肉疲労の残り方や筋肉のバランスが悪いと腰に負担がかかり、ぎっくり腰になる場合があります。

肥満体型の方は腰への負担が大きくなり、ぽっこりとお腹が出ているため「反り腰」姿勢にもなりやすく、腰痛が起こりやすくなります。

「ぎっくり腰になりやすい職業」は、これといって無いかと思います。

しかし、腰痛になりやすい職業はあります。 例を挙げると、「引っ越し業」「看護師・介護士」「清掃業」「運送業」「長距離トラックの運転手」などの職業に従事されている方は腰痛に注意が必要かと思います。

 

ぎっくり腰の対処法

ぎっくり腰を発症してしまったら、まずは「無理に動かない」ようにしましょう。

無理に動かすと痛みが増幅する可能性があるため、その場でゆっくりと横になる、もしくは楽な姿勢を取り痛みが和らぐのを待ちましょう。

痛みが引いてきたと感じたらベッドやソファなど横になれる場所へ移動し、しばらく安静にしていましょう。

この時、深呼吸をすることで筋肉の緊張状態が和らぎ、痛みの緩和につながります。

少しずつ痛みが軽減してきたら様子をみながら動き、身体を日常生活に慣らしていきましょう。

無理に動かすことは良くありませんが、いつまでも腰をかばって安静にしていると筋肉が硬くなり症状を長引かせてしまうこともあります。

ぎっくり腰を予防するためには、腹筋や背筋を鍛えることが大切です。

デスクワークをしている方は、1時間に1回を目安に椅子から立ち上がるよう心がけましょう。

動くのが難しい場合は、その場でゆっくり腰をひねるだけでも筋肉をほぐす効果があります。

 

 

再発防止」!ぎっくり腰を予防するには?

■無理な姿勢をとらない 

前かがみになったり、猫背、反り腰の姿勢は腰に強い負荷が発生します。

できるだけ腰に負担となる姿勢は避け、正しい姿勢を保つことを心がけましょう。

ストレスを軽減する ストレスを強く感じると痛みに敏感になります。

音楽や食べ物など、自分の好きなものを生活に取り入れ、 ストレスを軽減しましょう。

趣味がない人は、趣味探しをしてみるのもよいかもしれません。

■適度な運動を行う
痛みがひいて症状が改善された後は、怖がらずに身体を動かすことが重要です。

身体を動かさないと筋肉がコリ固まり再発を招きます。

正しい食生活
暴飲暴食や甘いもの・脂っこい食べ物はなるべく避け、消化の良いものを食べましょう。

内臓のストレスを減らすことは、腰を支える筋肉への負担も減らすことができます。

日常の動作の中で、少し意識するだけでぎっくり腰は簡単に予防ができます。
症状が出ていない人もこれから発症する可能性があります。 他人事ととらえず今一度、生活習慣を見直してぎっくり腰を予防しましょう。

ぎっくり腰の予防に!やさしい「デッドバック」

初心者のやさしい体幹トレーニング「デッドバッグ」とは

体幹とは、顔と手足を除くいわゆる胴体の部分を指します。

寝そべってやるトレーニングなので、腰への負担も低くおすすめすです。
この動きは腹筋を中心に、腕、お尻、太ももにも効果ありテレビを見ながら手軽にできます。


1.仰向けに寝転がり両手と両足を上げます。

2.足は90度に曲げます。

3.腰は反らせずに床に密着させます。


4.右手を後方に伸ばします。

5.左足は伸ばし下します。

6.伸ばした足は約10㎝床に付けずにします。


7.今度は、左手を後方に伸ばします。

8.右足を伸ばし下します、右足は床に付けずに10㎝位でところで止めます。

※これを1日3セット程度行います。

さいごに

一度、ぎっくり腰になった方はまた繰り返します。それもある日突然なので日常生活に大きな負担を課します、その為に日頃から「予防」と「注意」が必要とつくづく実感します。

記事内でご紹介した「デッドバック」は簡単でちょっとした時間やで簡単に行うことができます。是非チャレンジしてみてください。